映像を作る人には、テーマがある。
そのテーマは言葉にしづらい。
そもそも言葉にしづらいから、映像で表現しようとしているのだ。
それなのにテーマを極めようとすると、テーマ自体を言葉で表す必要が生じる。
他人にテーマを理解してもらわないと先に進めないからだ。
そうしてテーマを言葉にした上で、その言葉で捉えきれないものを映像で表すということになる。
このなんとも言葉にならない感じこそ、映像の魅力である。
さて、テーマを言葉にしてみると、それは例えばこんな感じになる。
自然。技術。幸福。不幸。社会。自分。世界。宇宙。愛。笑い。怒り。男。女。性。
自分のテーマは「組織」「成長」「葛藤」である。
何をするためにどんな組織を作ったのか?
何をするためにどんな風になったのか?
その結果、何を得て何を失ったのか?
このテーマでどうすれば金を稼ぎながら映像を作り続けるのか?
テレビ制作の現場しか知らない世間知らずな34歳は偶然、企業から依頼されて企業の映像を作ることに出会った。
そして会社を作り、なんとか10年ほど生き延びた。
だが、これからはこれまでの方法論ではたどり着けないところに行きたい。
テーマを追求する方法を変える時期に来ているのかもしれない。